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事業の概要(2005年3月)
DV、離婚、子育て等女性が抱える問題についてさまざまなサービスが提供されていますが、ことばの壁などから外国人女性がアクセスしにくい状況があると思われるため、当事業では、女性・子どもへの暴力の被害者支援・予防に関わる分野に専門性を持つ通訳翻訳サービスの事業を行っていきます。
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| 事業報告書より(2005年3月) |
事業の背景と目的
DV、離婚、子育て等女性が帰る問題について、さまざまなサービスが提供されているが外国人女性がアクセスしにくい状況があると思われる。また、通訳者がこれらの問題への基本的は理解を持っていないと二次被害を起こす危険性もある。
一方、外国人女性の中には高い日本語能力を持ちながら、漢字の読み書き能力や経験が不足しているために通訳を仕事とすることができない人も多い。
このような状況に鑑み、事業では以下を目的とする。
- 対象分野の多言語化状況を把握し、今後の啓発・営業活動を通して外国人女性を視野に入れた住民サービスが行われる多文化共生社会を目指す
- 専門性を持つ通訳者を養成・派遣することで、外国人女性の各機関へのアクセスを保証する
- 通訳資料のルビうちなどのサポートにより、サバイバーを含む外国人当事者が通訳者として経験を積める場を提供することで、外国人女性の自立支援、エンパワメントを目指す。
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事業の内容(申請時)
(1)ニーズ調査
(2)通訳者研修
(3)事業の広報
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事業の内容(支援期間終了時)
(1)ニーズ調査
12月中旬〜下旬 アンケート送付
送付先 211カ所
府内女性センター、女性施策担当課、保健所・保健センター、府関係相談機関、福祉事務所。家庭裁判所、児童課
50機関より回答
(2)通訳者研修
日時:10月15日、22日、29日 場所:ドーンセンター
申込者24名 うち参加者20名
研修後のOJT活動参加者 5名
<研修内容・講師>
「女性・子どもの人権に関わる法的支援」 雪田樹里(女性共同法律事務所)
「対人援助者としての心構え」 植木美恵子、中津陽子(HEAL)
「DV被害者支援に関わる社会資源」 増井香名子(大阪府女性相談センター)
「外国人に関わる制度」 中野辰宏(行政書士)
「子どもの人権、子育て支援」 松尾純代(子育ていろいろ相談センター)
「ジェンダーについて考える」 遠矢家永子、保村美佐江(NPO法人シーン)
「在住外国人女性をとりまく状況」 西本マルドニア、レ二―(カラカサン)
「通訳ロールプレイ、まとめのワークショップ」 尾上浩美(くろーばー)
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事業実施にあたって工夫したこと
- ニーズ調査
・アンケートを通じて、くろーばーの通訳事業の特徴を理解してもらえるように工夫した
- 研修
・研修参加費用の支払いが困難な外国人のために奨学金補助制度をもうけた
・参加者募集チラシ、レジュメ等にできる限りルビうちをするなどの配慮をした
・講師や参加者として他の相談機関の方に来てもらい、今後の連携がとれるように顔の見える関係をつくれるようにした。
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事業の成果
- アンケートを通して、各機関の通訳対応の状況、通訳者に求めることの概要を把握することができ、今後の養成にいかせる情報を得られた。
- アンケートを通して「何かあったら頼れるところ」として、ある程度の認知がされた。
- 家族が通訳している状況、通訳予算が取られていないことなど、課題が明らかになった。
- 研修により、コミュニティ通訳に関心を持つ通訳者の発掘、通訳スキルの向上ができた。
- 研修実施により、コミュニティ通訳養成のノウハウがある程度蓄積でき、各地で通訳者養成研修を請け負うことができた。
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事業の課題
- アンケートの回収率がひくく、ある程度の状況把握はできたものの、十分な調査にはならなかった。
- 行政機関で通訳予算が取られていないことにより、コミュニティビジネスとして成り立つのかどうか不安がある。
- 運営スタッフのマンパワー不足により、研修の広報の遅れが生じたり、通訳事業の広報ができなかったりした。
- 実際に通訳派遣や翻訳を請け負う中で、コーディネーターの育成が急務であると感じた。
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今後の事業展開(課題解決の方策含む)
・アンケートの結果、外国人の相談件数を把握していない機関や通訳者の必要性があるにもかかわらず通訳料のための予算がとれていないために、十分な措置がとられていないことがわかった。通訳翻訳事業の広報を行うと同時に、住民サービスを保証するための「コミュニティ通訳」の費用が予算化されるよう運動もしていかなければならない。
・登録通訳者の質的向上のために、OJTや研修を行っていく。
・「コミュニティ通訳者養成研修」を全国で実施できるよう、各地のNGOに呼びかける。
・相談機関や行政との信頼関係を築き、連携をもつことで通訳ニーズを開発していく。
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意見
通訳の必要性は確実にある分野であるにもかかわらず、誰が費用を負担するかという点がネックになっていて、ビジネスとして展開していくには難しい面がある。
今後は、研究者と連携したり、運動とも連携して、コミュニティ通訳の専門性を養成しつつ、専門性にお金を出す文化を創っていかなければいけないと感じている。
くろーばーでの経験を生かして、他の分野でも通訳として仕事を始める当事者が何人か現れたので、彼女たちをモデルにしながら、長期的な視野で通訳者の養成、派遣事業に取り組んでいきたい。 |